木の効能【工房松筑屋】|松筑木協「森と木と住まい」長野県産材利用を促進する松筑木材協同組合
工房松筑屋

第1回 ウッドリースを作ってみよう

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材料集め

つる


リースの土台のつるに適した材料は、フジ、ヤマブドウ、ツルウメモドキ、キウィ、クズなどで、夏から秋にかけて採取するのがリース作りに適しています。ただ、採取するときは、翌年に備えて芽を残してやりましょう。
風の強い日の翌日は、折れた枝や木の実がたくさん落ちていますので、そういった日を狙って材料集めをすると簡単ですし、汚れの少ないきれいなものがあります。
細いつるはまだ柔らかいので、その場で巻いておおよその形を整えておくと後で形成がしやすくなります。
取ってきたつるを保存しておくときには、巻いたものを一週間ぐらい陰干しします。使うときにはお湯か水につけて柔らかくして使います。(枝の堅さや太さに合わせて1日から3日ぐらい)


フジ 豆科の植物で開花時期は、4/20頃~5/5頃で紫色の花が、幹の方から先端に向かって咲く。つる(蔓)は「右巻き」に巻きつく。(これに似ている「山藤(やまふじ)」は「左巻き」に巻きつきます)2mぐらいの長さのつるになることもある。

ヤマブドウ ブドウ科の植物で開花時期は、6~7月。山地に普通に生えるつるでほかの木に絡みついて伸びる。黄緑色の小さな花を多数つける。紫黒色の果実の直径は8㎜ほど果実酒、ジュース、ジャムなどに利用する。

ツルウメモドキ 落葉つる性低木で、葉っぱは長さ5~10cmの楕円形で先が尖っている。黄緑色の小さい花で、実は黄色く熟すと3つに裂け、中からオレンジ色の実が現れる。花期は5~6月。

キウィ マタタビ科の植物で、花期は5月頃。実は11月頃収穫できる「キウィフルーツ」は今では一般的。熱帯果実ではなく、耐寒性があるので冬期の最低気温-10℃程度の地域でも栽培が可能。

クズ マメ科の植物で、河原や野原で他の木などにからみついて繁茂する。花は夏から秋に咲き、つるはしっかりと強く民具を作るときの材料とされる。根からは葛澱粉(クズコ:葛粉)が採れます。クズの木のつるは霜にあたった後のほうが柔らかくなり加工しやすいので、11月ごろに採取するとよい。

飾りつけに使う材料も天然のものを

松ボックリなどの木の実や、ドライフラワー、とうがらし、麦わらなどがいいでしょう。ポイントに使わなくなったアクセサリーやボタンやリボン、また最近は様々な色や形が出回っているマカロニを使うのも楽しいです。家にあるものを工夫して、あなたのオリジナリティーを活かしてみましょう。
また、あまり長持ちはしませんが、ヒバやモミなど生の葉っぱや花をプラスして飾れば、とても豪華なリースが出来上がります。


作り方

つるを巻いて形を整える。ここはリースのベースとなる部分です。つるの太さに合わせて2重か3重に巻きます。余ったつるは斜めに切るか、巻いたつるの中に押し込んで端が飛び出さないようにします。うまく形が整わないときには、手芸用のワイヤーや麻の紐を使って固定させてもいいです。

ベースのつるが出来上がったら、ボリュームのあるほうを下にして、飾りつけの材料を上に置いてみて大体のレイアウトを考えてから、メインになる材料、ポイントとなる材料の順にホットボンド(グルーガン)や手芸用ワイヤーで固定します。松ボックリなど固定しにくいものは笠の根元にワイヤーを通して固定します。写真のフレームにしたいときには、リースの裏側に写真を貼った厚紙やダンボールをつければ、写真の角が丸まらずきれいに納まります。最後に壁やドアに吊るすためリースの裏側にワイヤーを使ってフック用の輪かをつければ出来上がりです。
※ホットボンド(グルーガン)は手芸店で1300円~。木・紙・布・プラスチック・金属・石・タイルなどいろいろな素材が接着でき、スピード接着で作業がスムーズに行えます。


完成

普段は見過ごしてしまいますが山歩きや散歩の途中に、ちょっと注意してみれば自然の材料がゴロゴロころがっていることに気がつきます。せっかくの自然からの贈り物です。形にとらわれず、身近なものを使ってリース作りを楽しみましょう。

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